Prelude

午後5時の欠けた惑星

ぐるりと回って夢の外
喉が渇いたわ
急落下の夏影
愛の園まではまだ辿り着かない
それは天文学的な数で
蜘蛛の糸に縋ってみせてよ
夜光虫のふりをして

どうぞ、泥沼
引き寄せないでよダーリン
ときめきを天秤にかけて
真っ白、真っ黒、真っ青
見出せない明日の劣情
散る散る粉雪
茨に指輪に愛の枷
淡い海の底で泥濘んだ
ねぇ知ってると囁く視線

嘘つき、だぁれ
キスは呼吸を溶かす
心が君の横を通る

霞たなびく底の夢
明けて間もない君へ
表記違いの情愛
愛を搦めて最果てに
日照雨の隙間 (日照雨=そばえ/日が照ってるのに降る雨)
手折る花へのセレナーデ
及第点には届かない

化かされてるつもりで
かえらないで
伴わない感情に告ぐ
ひとつだけたいせつなものをつめこんで
置き去りの心にさよならを

残響の続き
曖昧に捧ぐ
泥濘の心地よさ
かみさまのお呼び出し
あわよくば永遠
とびきりの永劫を飲み込んで
さよならを形にするにはまだ早い
そうやってリボンをほどく
目覚める春を君の体に押し込んだ
完結しない手紙
寄せては返す波より遥か
迷子になってしまいそう
夜明けを待つよりも早く



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