Prelude

海の中で貴方と抱き合うの

溶ける氷がすれ違う未来
波の様に、泡の様に、
眠り姫の吐息のリズムで
星空の中で眠れる様にと笑って
余韻の要因
少しだけの低空飛行
溺れる過去
本棚の隙間で囁き合う様に
ひとつだけ嘘を混ぜ込んでます
だって、だってだって、だって
我が儘な指環
ただ愛される夢だけ
五月雨とマグノリア

暁の中で揺れるスピカ
乙女の涙とさざなみ
エスプレッソマシーンで潰した感情
水面を焼き付ける東雲
恋に溺れた花が沈む色
優しさに模した嫉妬
始まりを終わらせる瞬間
スカーレットの爪先

女神と溺死
桜花を追うか
片言のフェアリー
遠海へ、マドモアゼル
星が死にゆく場所に
甘過ぎる雪の中で
移り行く時の狭間で君だけを抱き締めて

足首まで星屑
偏平足とカタカナ
傷だらけの踝にカカオ5%
爪先にメイプル
崩れ倒れる前に花と化す
柔らかな愛の匂い
人魚が欲した足の事

花舞う手前
こぽこぽと零れて行く
夢と静寂の間に
名前も付けられない感情
指先で手折って
息吹く揺らめき
とおい煌めきの匂い
温度は常に柔らかく
時折、わらってみるの
頸動脈と淡いピンヒール
花びらに覆われて窒息
海水が光る庭
箱の中で眠る思い出
機械仕掛けのカーテンコール
綺麗なものを誰よりも貴方に

オートマターとバレエ
広く深く、ただひたすらに
指環は如何か捨てて
病床は永久の夢を追う
白に埋まる
喰いちぎった細胞
ただ思われた儘
マニュアル通りの継ぎ接ぎ
解離して行く
涙の主成分を知った夜に
黒に駆る
衰退したクジラの夢
打ち付けられる波間の残響
面影が融けて行く
こわれたオルゴールの掌
涙に似た味の螺子
錆びた鉄が甘く蔓延る前に
覆われて行くファブリックの舌
落陽に縋る
星屑を零して何に成る?
廃退とワルツ
享楽を抱き締められた儘
月が踊るそれまでは
色褪せて消える事を望むくちびる
舌下の奥で愛を滲ませる
せめて最奥を掻き切ってよ
chronic wars

ゆるりと融けたサカナ
人に憧れたあのサカナみたいに
遠い夢を泳いだ頃を忘れて仕舞った
依存症の月を齧るサカナ
切なさを思い出す事さえも許されない
窒息しそうなんて言えない
波音に泣いたサカナ
思い出せない程の泡を吐き出して
水泡と泡沫の夢を追う
キミ ノ ウロコ ニ ナミダ
最果てまで泳いで行く様な、
夕凪の中で遊んだサカナ
涙と海の境界線にこの身を晒す
極彩色を纏っても見える事の無い
雨と海の違い
水溜りの底で死んで行く
孵る場所に帰ろう
サカナ、サカナ

眩いばかりの願いだけじゃ、
箱詰めの流星群
夜の中で輝いた
幸せは星空に売ってません
太陽は見ない振りをしてるよ
漣が夜空を抱き締めた

春は忘却
夏は純情
秋は哀愁
冬は憧憬
恋はまるで、

私が貴方と繋がる意味
夕陽が融ける幻の中で愛した、
漆黒の中に溢れた光
僕は碧を駆ける夢を見る
色褪せた世界にペンキを零したのは誰?
大きな筆で一陣の星を描く
夜明けに紡ぐ途絶えた夢物語
其処に譲れないモノがひとつだけ有った
遠い昔から繋がっていた
それが赤い糸じゃ無くても
ただ、貴方を愛するだけの約束
愛を描く指先

暖かな涙雨の日
温かな冷たい頬
温かな眸の冷たい言葉
暖かい体温で抱き締めて
冷たい羊水の中
手だけは離さないで
アメジストの雨

星が泣いてるの
行方知れずの愛ならば
青海の果て
逝く事さえも許されない
ならば、私は
雨の空が抱き締める
虹色のくちづけ
貴方の命が溶ける前に
キスミー、ベイベー

今、わたしだけがしてあげられる事
終焉無き世界でさぁ、踊りましょう
無菌室にも似た、
空は真っ青だけれども
世界中で貴方だけがわたしの秩序
許されるのなら貴方の心臓を下さい
穢れた聖域
本当は笑って欲しいだけなの
何時かの花弁
満月が終わらない罪の涙を零す
暗号の様な愛言葉
卑猥な獣は夢さえも喰い尽くす
まるで、獅子
遠い約束は未だ守られた儘
悲しくなるの貴方
鏡越しに指を合わせれば
姿態は艶やかな桜の香り
言葉のイトナミ
拗れて絡めて
永遠嫌い
唇にそっと命令とキスを
貴方が、貴方である所以
蕩揺う蜃気楼
赤の眼差しは強く脆く
美しき狡猾
すべては貴方の為に

天国に飛び立った小鳥の行方
背中に羽根が欲しいと何度願ったことか
冬の記憶
眼差しと指先の温度
はかない笑みを浮かべないで
キスをする時泣いてしまうから
如何して、貴方が此処に居ないの?
淋しい声を嗄らして
虹でさえ悲しみを癒せはしない
側に居て欲しくても
真っ赤な嘘は僕に
七色の世界なんて何処にも無いの
優しさを下さい
魔女の死に場所
聖女の墓場

付箋紙の星
伏線混じりの流星雨
小雪のちらつく真夏
世界は君の為に溜め息を零す
星屑はいらないわ
真っ青な冷めた月が欲しい
小指を絡めてさよなら
穏やかを綴る指先
ユートピアにて、指切り
人差し指の秘め事
暗がりを泳ぐ蛍
ラブシック・ユニコーン
カエルの憂鬱 (帰るの憂鬱)
喧騒を知らずのコメット (コメット=金魚の一種)
電気コードの馬鹿げた罠
三日目のテレフォンコール
卑猥な指先
緩々と囁いて
ロリポップ・アイドルトーク(可愛さで隠して)
めくらましの殺意
甘ったるい歌声の意味
腐ったストロベリータルト
生クリーム塗れの肢体に愛を!

世界は静寂の中で冴える
嘘みたいな恋心
ゆるり、と泳いだ魚の帯
血流の中で凪いだ
泣き虫の結合
愛されるための星空
あかつきの水滴
ピースが足りない
愛にうえる眼差しは夜に沈む
明け方のポルカ
ハスタブの中の白鯨
やわかな口づけの意味
そばに寄らないで遠くに行かないで
永遠の朝を祈れば
冬に恋した青空が今も泣いてるの
漂う様に雨に触れて声はそのまま、消える
そこにあるのは、誰の記憶ですか
憧憬に焦がれたこの身は何よりも誰よりも哀れでした

ふたりぼっちに成る方法
淋しがり屋の群青
踊る4月のゆりかご
美貌の薬指
夏と蠢く春
両極端な舌触り
淡雪と過剰摂取
狂う2月のナトリウム



Powered by てがろぐ Ver 4.2.0.